クリフはマロリーに同じく、あれは日光浴をしているアザラシだろうと言った。
これまで一緒に釣りに出かけたときにも、氷山の上に動物がひょっこり顔を出すことが多々あったからだ。
何もおかしいことはない。
それなのになぜ、アランはそんなことが気にかかるのだろうか?
アラン自身もうまく説明できないかもしれないが
その流氷の上にいる何かが気になって仕方がなかった。
アランは、アザラシだったらもっと動き回るはずだし
ひょっとするとアザラシではないのかもしれないと2人に言った。
双眼鏡を覗いた2人は、それもそうだ、と思った。
3人はカニ漁を続けようと思いながらも、その流氷の上にいる何かが気になっていた。
そして、3人は、近づいてみることにした。
近づいてみると
その動物に毛があり
それが濡れていることに気がついた。
かわいそうに、寒くて凍えているんじゃなかろうか!
3人はそれが何なのかが判明するまで、釣りを中断することにした。
3人は注意深く船を寄せて行った。
その動物が何なのか分からないまま、
これまでに行ったことのないエリアまで船を進めていた。
アランは自分達が正しいことをしているのだと確信していた。
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クリフとマロリーは、アランほど確信しているわけではなかったが、
その動物が何であり、どういった状態なのかを確認することに賛成した。
もし何かの動物が危険にさらされているなら、救助しなければならない。
それを見過ごして死なせるなんてことはできなかった。